TREK × TRAIL

山やトレイルの記録を載せます。

みちのく潮風トレイル〜山元・亘理ルート〜

私の記念すべきみちのく潮風トレイル(以下、MCT)デビューは、

山元・亘理ルート

となりました。

 

この区間MCTのスタートに据えた理由は、

比較的近くて晴れる予報だったからです。(直球)

 

あとは、海沿い歩きよりも山歩き中心のルートで、翌週に雪の北アルプスを控えている私にとっては、いい体力トレーニングになりそうだと思ったからです。

 

今回の行程

 
歩いた時期:2月下旬
 
実際に歩いたデータがこちら。
 

距離24km、標高差820mと、なかなかの山登りです。笑

 

 

地図だけ見てみるとこんな感じ。

亘理地塁山地(縦走している山)は、三門山がある北の方まで全て歩くこともできるみたいですが、

MCTのルートではないため今回は閑居山から町の方へと下ります。

 

追記:山下駅MCTのルートからは外れているようでした。

一つ前の坂下駅から歩くと無駄なく歩けると思います。

 

 

トレイルスタート

スタートは山下駅です。

駐車場から見た山下駅前の防災・交流センター

 

私のMCTチャレンジは、基本的に車で移動するため、

トレイルを歩いたら車の回収をしなければなりません。

そのため、駅スタート・駅ゴールが一番スムーズなのです。

 

車は、山下駅前駐車場に停めました。

230台駐車可能な大きな駐車場で、1日300円で停められます。(破格)

 

まずは深山の登山口を目指して歩きますが、最初はひたすらロードです。

駐車場を出てすぐの道路

道中わかりづらいところにはMCTの道標が建っているので、それに従って進んでいきます。

 

登山口がある深山山麓少年の森に到着しました。

深山山麓少年の森

 

この日は2月の下旬ということもあり、ロウバイが可憐に咲き誇っていました。

香りもいい

 

 

建物の裏に深山登山口があります。ここからはトレイル区間になります。

森の中を歩きます



 

 

ロード区間での案内は道標でしたが、トレイル区間はテープになります。

綺麗な瑠璃色のテープはよく目につきます。思わず写真を撮りたくなっちゃう...

テープを写真に収めるのは、今回の相棒・やっさん

 

 

最初は森の中を歩くので基本日陰なのですが、木漏れ日もちらほら。

光と影が作り出す景色もなかなか良かったです。

影絵みたい(知らんけど)




こちらは、光り輝く竹の葉が印象的でした。

竹林って書くと、なんか苗字みたいだよね(唐突)



 

登山道はちゃんと整備されているので歩きやすいです。

 

 

 

標高を上げると、針葉樹林から広葉樹林へと変わっていき、

視界も広がってきました。

 

 

標高を上げるごとに、どんどん広がる景色に胸を躍らせつつ進んでいくと、

あっという間に深山山頂に辿り着きました。

深山山頂

上の写真は、西側の景色。

奥の雲がなければ蔵王連峰を見ることもできます。

 

 

 

山頂近くには「鎮魂の鐘」なるものがありました。

奥に見えているのは太平洋です。

これは、東日本大震災の記憶を風化させないように、2015年に建立されたものだそうです。

www.town.yamamoto.miyagi.jp

 

 

 

 

鎮魂の鐘から見える景色はこんな感じです。

右下に見えているのはベンチです。ここでご飯を食べてから縦走路へと向かいました。

 

 

 

さて、縦走開始です。

縦走路と言っても、標高は低いので木々に囲まれています。

 

 

今回は冬で葉がほとんど全て落ちていたので、それなりに景色を楽しむことができましたが、春〜秋までは展望はないかもしれません。

ただし、初夏の新緑や秋の紅葉は見事かもしれませんね。

登山道に延びる木の影がいい感じ

 

 


途中にはこんな立派な木もありました。

木にくっついてセミみたいなやっさん

 

 

 

山家山山頂に到着しました(山が多いな...)

景色はありませんがこれでいいんです(強がり)

山家山の三角点と標識

 

 

途中に雷神山という、かっこいい名前のピークがありましたが、

景色は山家山と似たようなものだったので割愛。

 

一旦道路に出て、次に目指すは四方山。

山頂まで2kmの道のりです。

 

 

 

とは言っても、ここからはロードメイン

ここのすぐ近くの斜面に、カモシカがいてこちらをじーっと眺めておりました。

全然逃げないので近づいてみると、さすがに逃げました。

カモシカに気づいたのはやっさんで、私は全く気づかなかったです。笑

気配を消しているので、歩く方はお気をつけて。

 

 

紫陽花の道もありました。ここは6月頃がいいのかな?

枯れた紫陽花が道路に影をのばして、音符みたいになってました。

 

 

 

ドライフラワーみたいでいいね」と、やっさんが写真に収めていたので、

私も真似してパシャリ。

前ボケは玉ボケになってていい感じ。

後ボケがぐるぐるボケになってしまいましたが....

枯れた紫陽花

 

 

四方山山頂が近づくにつれて、展望が広がってきました。

手前のススキ、真ん中の田園の茶色っぽい色、空の青さが好ましい。

 

 

そんなこんなで、四方山山頂に到着しました。(適当)

四方山は、みやぎ蔵王三十六景にも選ばれています。

晴れていれば蔵王連峰が見えるんでしょうね。

photo by やっさん

 

縦走路はこの看板の右に進むのですが、

左手に行くと、ベンチと展望台があったので少し寄り道。

藤棚っぽいのがあるから、時期になれば藤の花でも咲くのかな?

 

展望台の中に入り、螺旋階段を登り切ると、

 

 

 

仙台の街や太平洋まで見えます!

仙台方面

 

蔵王連峰の方も見える!天気が良ければね。笑

蔵王方面

遠くの景色もさることながら、手前の木々は桜なので、

4月上旬頃に来たら、白い蔵王と桜の組み合わせで楽しめそうです。

最高じゃないですか?(歓喜

 

 

 

展望台を降りて、藤棚のベンチで休憩。

 

 

太平洋がバッチリ見えていました。

その奥にうっすら見えているのは、牡鹿半島金華山でしょうか?

こちらもMCTのルートになっております。

あっちも早く歩きたい

 

 

看板まで戻り、先に進むと四阿やベンチが置いてある休憩地に辿り着きました。

やっさんの奥に見えているのはトイレ。

このやや長い縦走路において、とても貴重でありがたい存在です。

ちなみに、縦走目的でなければここまで車で来れるっぽいです。観光にもおすすめ。

荷物を整理して、再出発の準備をするやっさん

 

 

ベンチの近くにはこんなものも。

中からなんか音がしましたが、そっとしておきました。

鳥の巣箱

 

 

それでは縦走再開です。

亘理町の観光PR係長・わたりんに見送られながらの出発です。

いってき!

 

 

 

出発してすぐ四阿。

四阿は、見るとつい休みたくなるので足早に通り過ぎるのがポイントです。笑

 

 

そこから程なくして、下り坂へと差し掛かります。

先を歩くやっさんが振り返ってシャッターを切っています。

MCTテープと私を撮ってくれようとしたのだと思いますが、

風に揺られてテープがいなくなってしまいました。笑

バランス感覚の良いやっさん

 

 

 

四方山からの縦走路はこんな感じ。

写っているのは私ですが、なんか不貞腐れてる感じの表情と態度で笑いました。笑

photo by やっさん



 

 

広葉樹林の次は針葉樹林。

展望はありませんが、変化があるので飽きずに歩けました。

MCTテープとやっさん

 

 

 

本日最後のピーク、黒森山に到着しました。

祝・本日最後の山頂

ここから鴻ノ巣峠へと向かいます。

片側がごっそり削られて切れ落ちているポイントがありました。

危険箇所には写真のようにちゃんとロープが張られているので安心です。

photo by やっさん



鴻ノ巣峠に着きました。

亘理地塁山地の稜線はこの先もずっと続くのですが、

MCTのルートでは右手に下り、登山口へと向かいます。

 

看板の後ろめっちゃ気になるんだが...

 

登山道を抜け、ロードに出てからはGoogleMapを頼りに進みました。

ただし、注意なのがGoogleMapの最短ルートで進んでいくと、MCTのルートからは外れてしまいます。

あらかじめMCTのWebサイトでオフライン地図をGoogleMapに保存し、それをなぞるように進みました。

ただ、たまに表示が消えたりして不便だったので、YAMAPなどで歩いて居る人のログをダウンロードしてくるといいかもしれません。

 

 

 

 

このお寺が見えたら左に曲がります。

お寺

お寺の門?には、貫禄のある2体の像がおりました。

「すごいね〜」と言いながら写真を撮っていると、遠目にお寺の人がこちらを見ていました。笑

不審者だと思われたな。(確信)

 

 

 

そして、少し歩くと、なぜかここだけ曲がるポイントに大きな矢印が書かれていました。

これはMCTのため?この時期だけ?

よくわかりませんでしたが、マップを確認すると合っていたのでこの矢印に従い、進みました。

地面がナビゲート

 

 

 

途中、食糧補給のためにヨークベニマルに寄りました。

goo.gl

 

 

なかなか良い時間になっており、パンコーナーでは割引が始まっていました。

初めて見る名前のパンに、好奇心旺盛な私はついつい釣られてしまいました。

さらに「お買い得」という文字に弱いのであまり考えずに買ってしまった...

10円くらいしか変わらないのにね。笑

中は生クリーム、外はチョココーティングされた謎パン

ヨークベニマルの外にあるベンチでパンを食べつつ休憩し、先へと急ぎます。

 

 

 

途中にある公園に寄り道して、いろいろお花を楽しんできました。

冬は彩りが少ないので、こういったカラフルな景色には他の時期よりも特に癒されます。

なんか野菜みたいだな

 

 

そして、また殺風景になりました。

もしかしたら東日本大震災の時はこんなところまでも津波が来たのかな、と思いふけりました。自然って、とても美しいのに、時に残酷ですよね。

 

 

ロード歩きから一転、こんな道もありました。

なんか田舎道って感じでよかったです。

田舎育ちの私は、こういうところに落ち着きを感じます。

際どい系田舎道

人の敷地かなと思って、ちょっとドキドキしたけど...笑

GoogleMapで確認したら合っていたので、間違いないと思います。

 

 

 

とても短い田舎道を抜けると、またもやロード。

歩道がないので、歩いている我々のすぐ横を車が抜けていくもんだから、少々怖かったです。

徐々に右手のほうに向かいつつ進んでいくと、踏み切りがありました。

それを渡って少し歩くと今回のゴールである逢隈(おおくま)駅に到着。

逢隈駅

 

 

逢隈駅は無人駅ですが、切符販売機はありますし改札はSuica対応でした。

トイレや待合室もあるので少し早く着いても問題ありませんでした。

電車は、日中は1時間に1本ですが、夕方の時間帯は1時間に1〜2本あるようです。

常磐線の時刻表

 

 

 

まとめ

MCTデビュー戦は、海よりも山メインの行程となりました。

普段山歩きをしている私にとっては、"馴染み深い道"で歩きやすかったです。

登山道もちゃんと整備されていて、案内も豊富で迷うことなく歩けました。

整備してくださっている皆様、ありがとうございました。

 

 

今回は冬でしたが、春先は深山や四方山で桜、

5月頃には深山山頂付近でお花畑が楽しめるとのことでしたので、

時期を変えても魅力がある縦走路なんだと思います。

ただ、低山なので、暑い時期は辛そうですし虫も多そうです。

 

 

また、今回のゴールは逢隈駅でしたが、体力的に自信のない方は亘理駅をゴールにするのもありかもしれません。

MCTのルートからやや外れてしまうので勿体無い感じはしますが、逢隈駅まで行くよりも4km程度短くなります。

 

 

里山歩きの魅力を感じつつ、震災の爪痕にも目を向けて、

自然の美しさや楽しさ、そして、残酷さを改めて知る良い機会になりました。

みなさんもぜひ歩いてみてはいかがでしょうか。

 

ではまた!